読書

転迷―隠蔽捜査4

隠蔽捜査シリーズの5冊目。(スピンアウトの3.5があるので)昔、録画しておいたドラマが 丁度この原作のところに入ってしまったので慌てて読み始める。何となくテレビで見てから 原作を読むのが嫌だったので。今回も轢き逃げ事件やら麻薬取締り関連の事件など…

奇面館の殺人

文庫になってから毎回読むので3年遅れくらいだろうか。周りの人にネタバレされるわけでも ないので、特に遅れて読むことは気にならない。館シリーズはこれで9作目であり、次の作品を もって完結するとのこと。館シリーズも十角館の殺人の文庫本が1991年発売…

気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている

散歩の達人という雑誌に連載されている「絶頂チェーン店」が本になったもの。なんと35店もの チェーン店が出ていた。これまでの歴史が感じられるのは文章を読んでいると明らかである。 具体的にいつの連載と明記されていないのがよいかもしれない。 吉野家、…

だれが「本」を殺すのか

2001年の本であるが13年経た今となっても電子書籍の台頭こそあれ、さほど変わっていないのが現状である。 誰が悪いのかといって挙げられたブックオフや図書館など色々な原因はあるにせよ一番の原因は読者側の 意識というか本に対する優先度と姿勢の変化では…

アマン伝説

創業者であるエイドリアン・ゼッカのインタビューも含めてアマンリゾートに本格的に迫った本である。 前半は主にアマン誕生に至るまでの歴史を紐解いていき、後半ではアマンの魅力や日本における展開などが かなり詳細にまとめられていて非常に参考になった…

物語 シンガポールの歴史

シンガポールで有名な人といわれて出てくるのはラッフルズとリー・クワンユーである。 前者はラッフルズホテルを作った人という認識程度しかなかった。そもそもシンガポールが どのような経緯で建国されたのかを知らなかったので、本書はまとまっていてわか…

うまい日本酒はどこにある?

単行本は2004年に書かれたものだが、9年経った今もあまり日本酒における現状は変わっていない。 日本酒の現状を冷静に見つめて、客観的な立場からどうなっているのかを淡々と綴っている。 日本酒について一家言ある人の方が新たな発見を感じさせてくれるよう…

死ねばいいのに

3年前の時点で電子書籍として発売されて話題となったのが記憶に新しい本。もちろん文庫で 購入して積んであった。短編なのだろうと勝手に思っていたら、主人公の健也が亡くなった亜佐美の ことを関係者に聞きにいくというストーリー。あまり書いてしまうとネ…

グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ

600ページというボリュームでさらりと読めるという本ではないもののこれまで読んだ グーグル関連本では間違いなくベストである。この本と比較すると以前読んだ本は 何だったのだろうかと思えるほど濃い内容である。 読み始める前は中国進出に関することやそ…

限界集落の真実

人口減少時代に地方では過疎地域が増加しているというのがある程度共通した認識であろう。 以前限界集落というキーワードであたかも次々と集落が消滅していっているというような イメージがあるけれど、実際のところどうなのかというのを著者が全国各地で検…

ロングテール

フリーが面白かったのでこちらも続けて読んでみた。かなり前の作品かと思ったが、2009年に出た アップデート版なのでそこまで古いという感じはしなかった。ロングテールという言葉とグラフは 有名なので一度は目にしたことがあるだろう。 横軸に商品を人気の…

フリー 無料からお金を生みだす新戦略

今更ながら読んだ。面白いそうなのはわかっていたけど、本当にフリーについて様々なケースが まとめられていて参考になった。 雑誌については、無料にするよりは少しでも料金を請求するほうが有効だとわかった。だが、他のほとんどの場合では、1ペニー(1セン…

貧困のない世界を創る

マイクロクレジットの人の本だなと気軽に読み始めたのだが、これが思いのほか内容についての 具体的な構想が情熱豊かに語られており、真剣に読み進めてしまった。著者は2006年にノーベル 平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏。 失業者や資金力がない起業家、…

日本の島全図 Shima-zu

本屋の島コーナーにShima-zuなる地図が売っていたので思わず買ってしまった。 島の地図だからShima-zuなんだろう。シマダスを出している財団法人日本離島センターだから 間違いないだろうと思ったものの中身はあれっという感じであった。Shima zu posted by …

寿司屋のカラクリ

鮨のネタの原価率とかそのあたりの話が多いのかと予想したのだけど、どちらかというとどのように 寿司屋を楽しむかということに重きが置かれていたので、なかなか楽しみながら読めた。 流れとしては、回転寿司から始まって高級寿司店へと続いていく。 寿司ロ…

アフリカ 苦悩する大陸

エコノミストの元アフリカ担当編集長がアフリカ各地を取材する。ありきたりな取材ではなく、 危険を顧みない潜入取材であるのでリアリティがあって引き込まれる。アフリカ本を最近まとめて 何冊か読んでいるが、この本と白戸氏の「ルポ資源大国アフリカ」が…

葬式はいらない

結婚式を何度もする人はそれほどいないけど、葬式は1回がまず普通だろう。生前に遺言でも していない限り、残された人が行なうものだから最低でも人並みにという感じになることが 多いように思う。 財団法人日本消費者協会が2007年に行った「第8回葬儀につい…

無料ビジネスの時代

「スタバではグランデを買え!」の著者が書いた今流行りの無料ビジネスについての本。 無料ビジネスと言っても色々なパターンがあるわけで、一見無料だと思えないようなものでも 蓋を開けてみると無料ビジネスであったりする。章立てとしては以下のような感…

スナイパー 現代戦争の鍵を握る者たち

スナイパーと聞いて思い浮かぶのは「山猫は眠らない」のような映画に出てくる身動き一つせず、 一撃必殺の弾丸をターゲットに撃ち込むような兵士を想像してしまう。本書ではスナイパー十数人 から現代戦におけるスナイパーの役割やその経験について生の声が…

東京に原発を!

腐食の連鎖よりも前の1981年に書かれていた作品。以前から気になっていたが、23刷目が平積みに なっていたので買ってみた。原発がそれほど安全なのであれば、東京に置けばよいという主張は 主に1章で述べられており、東京原発の候補地大全図とか新宿一号炉完…

はい、泳げません

泳げなかった著者が泳げるようになるまでの記録。この著者だけにもちろん習うより慣れろ といった展開になるわけがなく、頭で理解できるまで突き詰めている。私自身もさほど長距離を 泳げるわけではないので、途中からはなるほど確かにそうだよなあという風…

日本人が行けない日本領土

昨年くらいから尖閣諸島や竹島問題でようやく多少は世間一般の認知度も上がってきたが、まだまだ 日本人の領土に対する意識は希薄である。山本氏のことはSAPIOで定期的に連載されていたので何度か 読んだことがあった。そんな著者が一般のひとにはなかなか行…

狐火の家

硝子のハンマーに続く防犯探偵シリーズ第2弾。収録されている短編は4つ。1つ目の表題作は最後の 後味の悪さも含めて一番著者らしい作品であった。3つ目は将棋を多少なりとも知っている人であれば、 ペダンティックな要素も多分にあり面白いと思う。 狐火の家…

吉原御免状

歴史小説を読むときは若干躊躇いが出てしまう。というのも作家により文体、読みやすさ、時代背景に 対する前提知識などがそれぞれ異なっているからだ。だからあまり読んだことのない作家には手を 出さないようにしている。反対に一度読んで大丈夫であった作…

最悪

零細企業の社長、銀行員、ちんぴら崩れといったあまり接点が見出せない3人が運命の悪戯で すれ違うというか引き合わされる。このストーリーだけで小説というよりもなんだか映画のあらすじ みたいな印象を受けた。それぞれの登場人物の描写はかなりリアルであ…

アフリカ―資本主義最後のフロンティア

アフリカ本を何冊か買っているが、本書もこれまでと同様にアフリカの負の面よりも9億人という 人口から成長が見込める市場であるという観点に立って書かれている。NHKスペシャルで放送されて いたものを担当ディレクターが執筆している為か、エピソードがそ…

続巷説百物語

2005年には文庫になっていたものだからかれこれ6年も積んでおいたわけである。というのも 1作目の巷説百物語の読後感で今一つこの世界観に溶け込めなかったからであろう。恐らくは 通勤途中で読んでいたせいで、細切れの読書であまり集中して読めなかったの…

でっちあげ

2003年に福岡で実際に起きた話。家庭訪問を行った小学校の教師が曽祖父がアメリカ人だという生徒の 母親の話を聞いて、それ以降、血が穢れているだのいじめが行われたなどとされた事件である。 序章から読み進めると新聞を読むかのように、実際にそんな酷い…

トラウマの国ニッポン

やせれば美人に続いて2冊目を読んだ。今回もまた世間の常識と思われているようなことを探り、 本当のところどうなの?という問いかけをするとともにそれの結論を出すわけではなく、ありのままの 「真実」を教えてくれる。まずは今の子供たちの夢。 練馬区教育…

やせれば美人

最近知った高橋秀実氏の本。タイトルもよいが、中身も凄い。本書では単にダイエットの記録を 描くのではなく、なぜそのように考えるのかといった深層心理を解き明かしていくような面白さが あった。例によって普通にインタビューしていっているのだけど、自…