やせれば美人

最近知った高橋秀実氏の本。タイトルもよいが、中身も凄い。本書では単にダイエットの記録を
描くのではなく、なぜそのように考えるのかといった深層心理を解き明かしていくような面白さが
あった。例によって普通にインタビューしていっているのだけど、自然に笑えるような部分が多かった。

妻はデブである。結婚前はデブではなかったが、結婚してからデブになった。

書き出しのインパクトがなんともいえない。そう今回の主人公は著者の奥様である。

「問題は体重だけじゃないのよ。疲労感もあるし、不満もいっぱいある。たとえ体重が減ったとしても、それで解決にはならない。やせたらまた次の欲望がわいてくる。どんどんどんどん欲望がわいてくるのよ。とてもコントロールできないわ」

体重の不満にとどめることで他にあるたくさんの欲望を抑えているのだという。最初はなんだか
言い訳のように聞こえていたが、段々なるほどという感じに思えてきたり。

彼女の勧める走り方は次のとおり。
・週2回
・必ず20分続けて走る

友人の香織さんのお勧めメニューが出てた。有酸素運動を週2回くらいやらないとやはりやせるのは
難しいのかもしれない。

まず本当に自分が望んでいることをはっきり自覚することが大事なのだという。なんだかわからないままに「やせなきゃ」と無闇にダイエットに走るのではなく、なぜ自分はやせたいと思うのか?本当にそう思っているのか?そのあたりから、正直に「本当の自分」と向き合わなくてはならないという。

上記の方針があるセルフ・ヘルプ・ダイエットを行うことで本当はどうしたいのかが結果的に
わかり、終了となった。非常に面白かったし、参考にもなった。

やせれば美人 (新潮文庫)やせれば美人 (新潮文庫)
高橋 秀実

新潮社 2008-08-28
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