アフリカ―資本主義最後のフロンティア
アフリカ本を何冊か買っているが、本書もこれまでと同様にアフリカの負の面よりも9億人という
人口から成長が見込める市場であるという観点に立って書かれている。NHKスペシャルで放送されて
いたものを担当ディレクターが執筆している為か、エピソードがそれぞれに興味深く面白かった。
「実はナイルパーチの漁獲量はここ数年で急激に減っているんです。10年前の3分の1にまで減少しました」生態系を破壊すると言われたナイルパーチが激減している。にわかには信じられなかった。いったい何が起きているのか？
ナイルパーチといえば、ダーウィンの悪夢という映画で有名なヴィクトリア湖の淡水魚である。
あの大きな魚もさすがに乱獲には勝てなかったようである。
エチオピアの携帯電話ネットワーク整備を一手に引き受けているZTEは、売上げで中国ナンバー1の通信機器メーカーである。創業20年で急成長、中継基地の鉄塔などの設備から端末の携帯電話機まで、世界100ヵ国でグローバルに事業を展開している。
ZTEは昨年には世界4位と急成長しており、NokiaやLGは下降の一途だろうからトップ3も目前である。
この成長の原動力となっているのはやはり中国国内やアフリカ大陸になっているのだろう。ZTEの
若手社員がエチオピアにやってきて中継基地の鉄塔を急いで作るというエピソードについては
何だか見たことがあるような感じがしたのだけど、ガイアの夜明けでもほとんど同じような話が
あったと思う。
2010年の世界携帯電話メーカーランキング（単位：百万台）
メーカー 2010出荷台数 2010市場シェア 出荷台数伸び率 Nokia 453.0 32.6％ 4.9％ Samsung 280.2 20.2％ 23.3％ LG 116.7 8.4％ -1.0％ zte 51.8 3.7％ 94.0％ Research In Motion 48.8 3.5％ 41.4％
最後はジンバブエ。この国にも業績を伸ばしている会社があるとのこと。政治も経済も破綻している
中でもうまいこと切り抜けているようだ。
この会社の名前は、「レイク・クロック」。世界有数のワニ皮のメーカーである。従業員は630人。そして、養殖しているワニの数は、なんと18万匹にも及ぶ。ワニの皮を世界中に輸出し、急成長しているという。
まだ何冊かアフリカ本が残っているので情報が古くなる前に読んでしまわなくては。
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