1421 中国が新大陸を発見した年

1492年といえばコロンブスが新大陸を発見した年として有名であるが、それよりも71年前に
中国人が既に訪れていたと聞いたらたいていの人は驚くのではないか。それが突拍子の無いことではなく、
様々な証拠が残っているとしたら、さらに気になるはずである。世界一周してどこに彼らが足跡を
残していったのかを追っている。

鄭和は敬虔なイスラム教徒だったが、武将としても抜きん出ており、やがて朱棣*1の最も近しい側近となった。屈強な人物で、朱棣をはるかに上回る偉丈夫であり、いくつかの記録によれば、身長は2メートル、体重は100キロを超え、歩く姿は「虎のごとき足どり」だった。

これを見ただけでも司令官に任じられた鄭和が非常にスケールの大きい人物であることがわかる。

つまりこの塔には、二つの重要な目的があったと考えられる。取り残された中国人乗組員と妾姫たちが築いた入植地の正確な位置を定めるのに使われたのだろう---宝船艦隊の次回の航海で、彼らを発見し、助け出せるように

アメリカのロードアイランドに残された幾つかのラウンド・タワーについての記述である。灯台のような
砦のようなこの建物を幾つもつくることで同じ土地に再び戻ってこようとしている考えが素晴らしい。
残念ながら宝船艦隊が国内の事情から派遣されなくなってしまうと、入植地に残った人たちは来る日も来る日も
助けを待ち続けたのだろうけど。

ボジャドール岬を越えて帰ってきたエアネスは、「永遠にほとばしる水」が巨大なボラの群れであり、「地の縁から流れ落ちる滝」が海から切り立った断崖であり、「赤い泥に焼かれた海」がサハラ砂漠の赤い砂で汚された海水であることを知った。

地の果てには断崖絶壁になっていて、その下には怪物がいると信じられていた時代にそこへ向かって
いけるのはやはり先達というべき鄭和らによる発見とそれを記した地図という情報をもっていたからに
他ならない。500ページと結構ボリュームはあったけれど、読み物としてもなかなか面白かった。


1421―中国が新大陸を発見した年1421―中国が新大陸を発見した年
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*1:中国明朝の第3代皇帝永楽帝