アフリカに押し寄せた中国人の今

何冊かのアフリカ関連の本を読んだ後だから気になるのかもしれないけど、その後の状況が
まとめられている記事がエコノミスト誌にあったので興味深く読んだ。

彼は今も、商売は上々で、恐らく前回よりも好調だと考えている。しかし、アフリカ人の態度が変わった。取引先は今、ジュー氏が自分たちを食い物にしていると言う。中国製品は粗悪品の見本とされている。政治は対決局面に入った。「植民地的」という言葉があちこちで聞かれる。

以前のような歓迎ムードは完全になくなってきたということなのか、それともアフリカの人々が
本質をようやく見抜いてきたということか。

中国側にも怒りと落胆はある。南アフリカ共和国の都市ニューキャッスルにある中国人経営の繊維工場は、およそ200ドルの月給を払っている。中国で払うよりはるかに多額だが、南アの法定最低賃金には満たない水準で、労働組合は工場を閉鎖しようとした。中国人オーナーたちは、労働組合を無視したり、英語が全く話せないふりをしている。

法定最低賃金は中国より高く、アフリカ人従業員よりも経営者の方が昼夜問わず働いているケースも
多いようだ。失業率は間違いなく改善しているわけだし、批判されるのは心外だという主張もわかる。

西側諸国もインド洋を渡ってアフリカに攻め込む中国人実業家の進歩をしっかり観察しておいた方がいいだろう。1年前、友人たちに続いてザンビアに渡り、今では成功した石炭業者となって不動産に手を出す上海出身のダニー・ロー(31歳)のような男たちだ。

中国人実業家にとっての最終的なゴールはアフリカでの成功というわけではない。あくまでも最初はあまり
開拓されていない市場で様々なノウハウや経験を身につけ、そこで成功した経験を十分に活かして欧米や
日本に乗り込んでくると流れがそろそろ来るのだろう。


http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/6196
http://gensizin4.seesaa.net/article/198330517.html