カルロス・ゴーン 経営を語る

著者名がカルロス・ゴーン+フィリップ・リエスとなっているようにゴーン氏が直接書いていると
いうよりはインタビューしたものを補足しつつ再構成しているといった内容。ゴーン氏について
知っていることといえばルノーから日産に建て直しに来たということとコストカッターという異名を
つけられている程度。この1冊を読むことで大幅に印象が変わった。


フランス生まれかと思ったが、ブラジル生まれのレバノン育ちで高等学校からようやくフランスへ
行ったとのこと。幼い頃から多国籍な環境に置かれることで自ずとグローバルな考え方を持つように
なっていったようだ。

私は、まず日本語の先生を呼んで勉強を始めましょう、と提案しました。みんなには笑われましたがね。それでも私は、チャレンジする価値があるのは日産だけだと主張しました。韓国メーカーと提携してうまくいくかどうかには、確信が持てなかったのです。

ルノーがパートナー探しをしていたときのエピソード。ボルボフィアットやローバーは対象外で
候補に残ったのは三菱、日産、韓国企業だったという。

日本人がフランス語を話せないように、フランス人も日本語が話せない。そして、日本人と同じように、フランス人も英語が苦手である。だからこそ、会議に英語が導入されたのだ。

裏を返せばフランス語じゃないだけましだと思ってくれとも受け取れる。反論しようがないので
みんな英語に取り組まざるを得ないのは大変だとは思うが、メリットも大きい。
表紙に赤い帯が付いているのだけど、それを外すまで座っているようには全く見えなかった。

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カルロス・ゴーン

日本経済新聞社 2003-09-10
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