こころの王国 菊池寛と文芸春秋の誕生

三島由紀夫川端康成大宅壮一太宰治ときて今度は菊池寛である。ピカレスク
未読であるが、マガジン青春譜を読んだときにあまり自分の中にイメージがなかった
菊池寛が非常に印象に残ったのでそのうち書くのかなとぼんやり思っていた。
この作品も今までと同じような書かれ方をしているものだと思って読むと驚くはずである。
全く違うというか私設秘書を1人称にした書き方をしている。以前からこのような文章を
書きたかったようであるけれど、なかなか丁度良い題材がなかった模様。そのためか
登場人物も概ね3人に絞られるのでテンポよく読みやすい感じがした。内容だけを読んだら
猪瀬氏の著書だとは気がつかないかもしれない。5月に「丘を越えて」というタイトルで
映画化された。

こころの王国―菊池寛と文藝春秋の誕生 (文春文庫 い 17-15)こころの王国―菊池寛と文藝春秋の誕生 (文春文庫 い 17-15)
猪瀬 直樹

文藝春秋 2008-01-10
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