躯(からだ)

 この著者の作品を初めて読んだ。ありがちなテーマに生じる心理描写を描いた作品。
ホラーというよりもなにかテレビドラマにありそうな内容である。非常に読みやすくて
すぐに読んでしまったのであるが、すぐに先の展開が読めるような内容で実際にも
その通りだった。ミステリにはやられたというどんでん返しや読者の予想を超えた何かが
どこかに欲しいものである。

躯(からだ)躯(からだ)
乃南 アサ

文藝春秋 1999-09