地方シティホテルを買収する星野リゾートの野望

星野リゾートがIHG・ANA・ホテルズグループジャパンが展開する4つのANAクラウンプラザホテル
(金沢、富山、広島、福岡)を買収するとのこと。先日、福岡のANAクラウンプラザホテルに泊まった
ばかりだったので、とうとう旅館だけではなくホテルまで買い始めたのかと思ってしまった。
運営自体は引き続きIHGグループの方で続けるということですぐに星野運営というわけではない模様。

ANAクラウンプラザホテルはインターコンチのようになってきており、クラブフロアなどを充実
させようという意気込みが感じられた。(部屋自体は狭いけど、リニューアルしてラウンジを
使用可にするなど)宿泊した日が混んでいただけかもしれないけれど、福岡は人でごった返していた。

だが、そこには星野代表が抱える危機感があった。「観光客が温泉旅館から都市部のホテルにシフトしている」、「シティホテルに来る観光客を外せなくなった」、「子ども連れは高級旅館を敬遠する」といった言葉にその気持ちがにじみ出ている。

温泉旅館もよいのだけど、子供が大きくなってくると2人分の宿泊費が4人分に限りなく近づいてくる。
特に高級旅館だと小学生でも大人の70%とか言われてしまうと、ちょっと敬遠したくなってしまう。
ホテルだと添い寝とか単価が安いこともあって、割と泊まりやすい設定だし。

しかも、旅館の豪華な食事より、街の居酒屋やラーメン屋に入りたいというニーズも増えている。地方のシティホテルやビジネスホテルは、そうしたニーズのあるファミリー層や訪日外国人らを取り込むことによって、収益向上につなげていたというわけだ。

人里離れた田舎でゆっくり温泉につかるならともかく、それなりの都市であれば地のものを
食べ歩くなどの楽しみがあることも頷ける。星野リゾートではシティホテルに向けた戦略も
これから綿密に詰めていくのだろう。

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