ブルー・オーシャン戦略

ベストセラーになっていたこの本は5年前に出版されたものである。ランダムハウス講談社
今年提携が打ち切られたようで武田ランダムハウス講談社になっていた。正直、見かけよりも
取っつきやすく具体的な説明が多くてわかりやすかった。後半になってくると段々と
抽象的になってくるものの、全体的に読み進めやすい。

レッド・オーシャンは今日の産業すべてを表す。つまり、既知の市場空間である。かたやブルー・オーシャンとは、いまはまだ生まれていない市場、未知の市場空間すべてをさす。

レッド・オーシャンのような血みどろの市場から抜け出して、新たな市場を開拓していくべき
という内容である。登場する企業としては、シルク・ドゥ・ソレイユ、カセラ・ワインズ、
サウスウエスト航空、ネットジェッツ、カーブス、ラルフローレン、レクサス、NABI、
QBハウスが挙げられている。カーブスは、先日ガイアの夜明けでも取り上げられていたので、
イメージが湧きやすかった。確かにこの戦略通り不要なものをばっさり切り捨てて従来型の
フィットネスクラブとは一線を画して、家庭内エクササイズ器具よりも魅力的な店づくりを
しているように思われた。

女性がヘルスクラブを選ぶとしたら、理由はほぼ一つに絞られることがわかった。家にいては、何かと理由をつけてはトレーニングをさぼってしまうのである。根っからのスポーツ好きならいざ知らず、自宅で規則正しくトレーニングに励むのは容易ではない。一人よりも仲間と一緒の方がやる気が出る。

ロッカールームすら設けないというかなり徹底した設備で女性専用・アクセスの良さ・楽しい
エクササイズ・低価格というところに価値を創出していた。


新しい価値曲線を描くためには、以下の4つのアクションをどうすべきかというのが一番の
ポイントであり、難しい部分でもある。業界標準となっている常識をいかに取り払うことが
できるかがブルー・オーシャンへの針路なのであろう。

  • 減らす
  • 取り除く
  • 付け加える
  • 増やす

ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)
W・チャン・キム レネ・モボルニュ 有賀 裕子

ランダムハウス講談社 2005-06-21
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