硝子のハンマー

早く文庫化されないかなと待っていたら、今月は京極、綾辻に続いてこの本も出ていた。
綾辻行人の暗黒館に至っては黄昏の囁き以来6年くらい待っていたなと。CDもこれらの本を見習って
これくらい待たされれば全て買うのにと思ってしまう。


あまり前提知識がなく、読み始めたこともあって青い炎系の内容かと思いきや本格ミステリであったので
少々驚いた。しかも、セキュリティの高いオフィスで白昼堂々と行われた密室殺人。普通なら誰が犯人
なのだろうと考えながら読むはずなのに、どうも誰が犯人だかあまり見当がつかないような感じ。


弁護士とセキュリティコンサルタントの掛け合いというか推理を進めることで選択肢を狭めていく。
そんなわけで前半はあまりのめり込むことはできなかったものの、後半になって犯人の視点からの
描き方になると急にスピードアップしていくような印象を受けた。どちらかというと後者の方から
描く方がこれまでの作品に近いと感じた。


硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)
貴志 祐介

角川書店 2007-10
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