新聞社
新聞の現状について書かれた本を何冊か読んできたが、その中でもこの本は具体的に
今後の打開策まで書かれており興味深い。それにしても業界に対する本を書く人は
毎日出身の人が多く、記事というか記者の在り方について書く人は朝日出身の人が
多いような感じがする。
拡張員の収入は歩合制であるが、その具体的な内容まで触れている。購読3ヶ月の
カードが4000円、6ヶ月のカードが6000円、12ヶ月が8000円となるのでヨーロッパと
呼ばれているらしい。これはあくまでも都市部であり、地方へ行くとそれぞれ
1000円引いた額になるようだ。
今後の新聞界における著者の理想が興味深い。読売と朝日の二強に集約されていくと
して、それに対抗する第三勢力を作るという事である。中日新聞、毎日新聞、
産経新聞が手を取り合って、販売網などを統一していくことがイコール
勝ち残る方法であるとしている。実現すれば、確かにそれなりに戦えそうな勢力に
なりそうである。ただ、業界自体としては、かつての勢いを取り戻すのは難しそうだ。
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