金利上昇期こそ変動金利がオトク?

日経BPnetにこんな記事が出ていた。3,4年前までは誰しも変動金利1本または
固定2年といった借り方をしていたはずであるが、最近はさすがに金利も上がると
考えて固定の人がほとんどである。そんな状況を踏まえて、安心だけどオトクでは
ないんじゃないかということを主張している。


その理由としては4つ。

(1)変動金利にはセーフティネット機能がある
(2)基準金利に対するスプレッドが小さい
(3)短期金利を基準としており、上昇幅が限られる
(4)未払い利息のリスクは過剰に恐れる必要はない


果たしてどうなのだろうか。(1)はこの2点である。
金利が変動しても毎月返済額は5年間変わらない。
・毎月返済額が増加する場合は従前の返済額の1.25倍までが上限となる。


確かにそうかもしれないが、内訳はどうだろうか。毎月の返済額が10万として、
元金3万、利子7万払っているとすると、いつの間にか元金1万、利子9万に
なっているかもしれない。5年経過して返済額が増えたことを知るタイミングで
その内訳を見て初めて焦る人もいるかもしれない。


(2),(3)は短プラ連動の変動金利は上がっても3.7%程度だと予測している。
(4)については上述したように利子が増えている現実を理解した上で
恐れないのであればそれでもいいのかもしれない。

もちろん、将来の金利を正確に予測することは不可能です。日本経済が空前の好景気に沸いて変動金利が急上昇する可能性もないとはいえません。変動金利で住宅ローンを借りる場合は、つねに金利の動きに注意を払い、いざというときには繰り上げ返済や借り換えでリスクを回避するといった対応が必要になることもお忘れなく。

結論としては、1%程度の上昇であれば変動の方がオトクと言いたいのだろうけど、それがわからない
から迷うのだ。そんなことに戦々恐々として暮らすくらいなら多少利率が悪くともしばらく考えずに
済む固定にすればいいと思うのだが。変動にして一気に返そうと考えているならともかく、そうでない
人にとっていざというときの繰上げ返済という技はなかなか出せないのではと思う。

http://www.nikkeibp.co.jp/lc/plan/060629_kinri/index.html