平気でうそをつく人たち

 10年近く前に発売され、当時はベストセラーになったのではないか。最近では
タイトル次第で売れている本も多いが、この本もタイトルがいい。内容はタイトルよりも
サブタイトルに近い内容であるように感じた。つまり「虚偽と邪悪の心理学」
についてである。著者は心理学者であり、何人かの患者を例にあげてやり取りを
まとめている。最も印象的だったのは、息子の為に一生懸命やっている風を装って
いるものの実はあまり関心はなく、世間体のみを気にしている両親についてである。
当初は息子の成績が芳しくないことを理由に連れられてきたが、実際にはこの両親が
元凶であることを見抜いたのか感覚的にそう感じたのかはわからないけれど、
今ではこうした親はどこにでもいるだろう。

平気でうそをつく人たち―虚偽と邪悪の心理学平気でうそをつく人たち―虚偽と邪悪の心理学
M.スコット ペック M.Scott Peck 森 英明

草思社 1996-12
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