高齢化社会

 家にあった新書をなにげなく読んでみた。タイトルは今どきのものであるが、この本は
1981年に書かれたものである。つまり24年も前に書かれている。政治・経済の本であれば
もう古典的なものでない限りは読むに堪えないものであるが、この本は20年以上も前に
書いた割にはなかなかどうして核心をついていると思った。
 著者は医者であり、以前から高齢化社会に対して警鐘を鳴らしていたらしい。まさに
今がその20年後の日本であるけれど、書かれていることが現実のものになっている。
海外を視察しているのがなかなか興味深い。学校で習った限りだとスウェーデン
福祉大国で税金が高くて若者は大変だけど老後は安心というイメージであった。
現在はどうなのかわからないけれどもその当時でも老人ホームのような施設には
よっぽどのことがない限り入れないという状況や一人暮らしの老人がかなり多くて
問題になっており、スウェーデン型のモデルも既に限界があることに触れられていた。
現状がどうなっているのかを調べなければならないと思うので時間が空いたときにでも
軽く調べてみたいと思う。

4061456040高齢化社会
吉田 寿三郎

講談社 1981-01
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