超・美術館革命
2004年10月にオープンした金沢21世紀美術館の館長を勤めていた人の著書。従来の美術館とは違う
斬新な発想で市の美術館としては驚異の入場者数を誇っている。実際に2009年のデータを見ても
錚々たる他の美術館・博物館と肩を並べてなんと5位という凄さ。年間152万人も入っているのだ。
2009年入場者数ランキング
旭山動物園に例えられることが多そうだが、成功した要因として要約すると
以下のようなことが挙げられていた。
- 無料ゾーンが多く、ぶらりと立ち寄れる
- 子どもをターゲットにして、親を連れてきてもらう
- 現代美術作品をわかりやすく伝える努力
- 兼六園の近くという絶好のロケーション
- 宇宙船のようなガラス張りの建物
- 遅くまでやっているので仕事帰りにも立ち寄れる
文章も非常に読みやすくて良かったのだけど、若干気になったのは成功した要因などを何度も
繰り返して出てくるところ。2回ならまだしも3回近く出てくると正直どうなんだろうと思ってしまう。
とはいえ本書を読んで金沢21世紀美術館に行きたいと思わない人は少ないだろう。この本も
入場者数増加の一翼を担っているといっても過言ではない。
超・美術館革命―金沢21世紀美術館の挑戦 (角川oneテーマ21) 蓑 豊 角川書店 2007-05 売り上げランキング : 6119 Amazonで詳しく見る by G-Tools |