休むために働くドイツ人、働くために休む日本人
長期休暇はたっぷり取れるし、労働時間も少なく、失業手当も手厚いドイツではあるものの
実際には色々な問題が出ており、そこに日本の未来を見るのは早計である。ドイツは怠惰、日本は勤勉と
書かれているけれど、確かに休みは相変わらず取りにくいものの勤勉というか猛烈に働くという人も
少なくなってきている気がする。企業側がライフワークバランスを考え始めたからか、単に自分の生活を
重視することが大切だと思う人が増えたからかはわからないけど。
シングルマザーや子沢山の家族、低所得者層など、最低賃金のドイツの家庭では、しばしば職に従事することが報われない。地方自治体が「人間が最低限存在しうるため」に、行き届いた生活保護を期限なしで給付しているからである。
苦労して一生懸命働くよりも、生活保護を受けた方が受け取る金額が多ければ、そちらに流れるのが
至極当然である。この部分についても日本も同じようになってきているが、ドイツの方が受け取りやすい
体制になっているのだろう。
アルディーというドイツのディスカウントストアの話が出ており、人件費を倹約するためにレジにしか人が
いないというのを始め、色々な節約方法が出ていた。無駄なコストを減らすというわかっていてもなかなか
できないことがきっちり行われているのだろう。ドイツだけじゃなくヨーロッパ全土とアメリカ、オーストラリア
にも進出している。
電話回線がない
広告代理店に一銭も支払ったことがない
扱う品目の種類は限られる
冷蔵庫を節約するため、野菜や新鮮なパンが少ない
ドイツについて知るには丁度良い内容とボリュームであった。
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