堺市で発生していたシガテラ中毒 原因はイシガキダイ

話は1年前に遡るが、イシガキダイを食べた9人がシガテラ中毒とみられる食中毒に
なっていたとのこと。体長50センチのイシガキダイを刺身や焼き魚や潮汁にして
食べたところ口唇のしびれ、手足のしびれや激しい下痢症状が現れた模様。

シガテラ中毒の要因はシガトキシンなどの天然毒。シガトキシンは、海藻に付着する渦鞭毛藻(うずべんもうそう)と呼ばれるプランクトンによって生産され食物連鎖によって毒が移行・蓄積していく。肉食の大型魚ほど毒性が強くなるのはそのためで、ドクウツボやバラハタ、オニカマス、ハタ類など南海の大型魚に危険性が高いことがよく知られているが、イシガキダイやヒラマサ、カンパチなど、おなじみの高級魚でも中毒例がある。

加熱しても駄目なので蓄積されたものを食べないようにするしかない。イシガキダイは恐らく
食べないだろうけど、ヒラマサやカンパチなんかは食べる機会がありそうである。
2002年には割烹料亭で調理されたイシガキダイ料理を食べ、シガテラ毒素を原因とする食中毒が
発生した場合に製造物責任法にいう加工に当たるとして、料亭経営者らの責任が認められたと
いうこともあってかイシガキダイを調理するお店も少なくなったとか。

本件イシガキダイの調理が、法にいう「加工」に当たると判断したものである。Yがイシガキダイの食中毒の毒素を発見しえたか、除去できたかといった観点からではなく、出された料理が毒素を有していたという客観的性状そのものからYの責任を認めたものであり、被害者の救済を目的とする法の趣旨にかなつた判断であるということができよう。


http://www.tsurisunday.jp/news_spiral/post_4.php
イシガキダイによる食中毒と製造物責任(消費者問題の判例集)_国民生活センター