日本の私鉄

1981年6月岩波新書黄版
私鉄百年の歩みを豊富な資料で詳細にたどり、今日の国民生活に密着した輸送力増強、経営問題などを叙述。

27年前の本なので380円で新刊予告も古めかしい。歴史を感じられるので古い本を読むのもたまには
いいものだ。最近は単行本よりも売りやすいためか色々な出版社から新書が出ているが、昔は新書といえば
岩波新書だったような気がする。高校時代の国語の時間に岩波新書から1冊選んで5分間ほどスピーチを
させられたのをよく覚えている。そのときに初めて新書というものを意識して読んだ気がする。
実際にはトイレの本棚に大量に新書が置かれていたので中1くらいから読んでいたけど。


私鉄についてということでどこから始まるのだろうと思ったら、やはり1872年10月14日の新橋-横浜間
鉄道開業から書かれていた。本格的な私鉄の蒸気鉄道は遅れること十年、1883年7月28日の上野-熊谷間が
最初だという。この会社は半官半民の日本鉄道で後に東日本のJRの路線を建設、運営することになる。


正真正銘の私鉄第1号は東京馬車鉄道会社が1882年6月25日に新橋-日本橋間で走り始めた馬車鉄道
とのこと。各地にある市電の前身が馬車鉄道となるのだろうか。馬車鉄道はある時期まで栄えていたようで、
沖縄にも沖縄軌道という会社が与那原から泡瀬までの軌道があったとは知らなかった。それがバスの登場に
より置き換えられ、今では自家用車が移動の手段となっているわけか。



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日本の私鉄 (1981年)日本の私鉄 (1981年)
和久田 康雄

岩波書店 1981-06
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