「家計破綻」に負けない経済学

 年収300万円時代が年収100万円時代になってきたといつもの森永節である。
2年前の本であるが、実際に施行され始めたのは最近のものもあるのでそれほど
古さを感じない。知らず知らずのうちに負担が増えてきているのに我々は慣らされ、
気づかないようになっている気もする。ちょっと挙げただけでもこんなに。
それに加え、明日からは定率減税の完全廃止や住民税の負担増と増税のオンパレード。

住宅金融公庫が2001年に調べた結果では、固定金利のローンを借りている人は1.7%、固定期間10年超の固定金利期間変動型が1.0%と、長期とみなされる住宅ローンを借りている人は、わずか2.7%に過ぎません。

固定はこの時期少ないとは思っていたもののこれほどとは。変動金利と固定金利
比較することは多いが、それとはまた別の固定金利期間変動型が曲者だという。
どちらか決めきれずに問題を先送りするため、2年固定にしている人もいるのでは
ないだろうか。銀行にしてみれば、変動にしてもらい金利が上がれば儲け物だが、
急激に上がったとしても上限が25%と定められているのである程度の制約がつけられて
しまう。ところが、固定金利期間変動型ではこうした決まりはないので2年後
蓋を開けてみて金利がとても上がっていても上限なしで返済しなくてはいけなくなる。
最近では変動と固定の比率が丁度入れ替わった感じであろうか。
何れにせよ、きちんとメリット・デメリットを把握した上で決める必要があるだろう。

「家計破綻」に負けない経済学「家計破綻」に負けない経済学
森永 卓郎

講談社 2004-11-19
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