原孝洲 兜持

気がつくともうこどもの日であった。2ヶ月ほど前に買ってもらったのがこの木目込み
人形と言われる人形である。当初は兜を買うのかなと思っていたのだけど、店頭で
これを見てからは小さいけれど赤ちゃんのようなやさしい表情をしているのが気に入った。


兜は本当にピンキリであり、安い金属でできているようなのはもちろん嫌だし、
そうかといって手間隙がかかっている漆塗りのものを有難がって買うのもどうかと思った
からこの人形にしたわけである。


このお店ではないのだが、明らかに定価を高めに設定していて3割ほど下げた価格でいいよ
とか聞いてもいないのに叩き売りのような感じで売っているのをみると正直どうなんだろうと
思ってしまう。売っているのに人形に対しての愛情が全く感じられない。


さて、この原孝州は現在二代目。初代は昭和41年に文部省より無形文化財に指定されている。
というわけで現在は「無形文化財技術継承」と謳っている。子供大将といった幼子が武将に
扮したタイプの方が人気がありそうだったので、うちは敢えて兜持という裏方的な人形に
してみた。来年には人形のことをそれなりに認識してくれるようになってくれるだろうか。
手の届かないところに置かないと危険かもしれないけど。

兜持
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雛人形・五月人形・盆提灯の人形師 原 孝洲