日本経済「暗黙」の共謀者

デフレスパイラルに入った5年前。思えば、デフレの本がかなり出ていたような気がする。
この本では、当時のデフレがこれほど長期に渡って続いたのは政策の失敗ではなく、
人為的にデフレを長引かせたのだとしている。それはハゲタカファンドに日本の企業を
安値で買われることに他ならない。


最も顕著だったのは、やはり日本長期信用銀行の破綻である。国有化するのに延べ
3兆7033億円という途方もない公的資金が投入されたのに、リップル・ウッド社に対して
たったの10億円で売られたのは記憶に新しい。いや既に新生銀行の前身なんて
どうでもいいと思っている人も多いのだろうけど。そうはいっても我々には
どうすることもできない。


せいぜいできることとしては、不良債権がなくなった優良銀行に口座を作って、
手数料無料のメリットや高金利の商品を買うことくらいであろう。

日本経済「暗黙」の共謀者日本経済「暗黙」の共謀者
森永 卓郎

講談社 2001-12
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