偽善系

人権ママ、インターネット、携帯電話、郵便局、年金などあらゆるものに対して
正面切って批判している。特に裁判や少年犯罪については一家言あるようで、
その主張も熱い。殺人罪に対する日本の刑法はかなりアバウトである。
「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは三年以上の懲役に処する」となっているが、
確かに差が激しすぎると思う。子供の頃に無期懲役というのはもう一生出て
こられないものだと考えていたが、十年経過後、行政官庁の処分によって仮出獄
許されていると知り驚いた。実際のところは無期懲役といっても十五年から二十年と
いうのが相場のようだ。


最終章では「さらば二十世紀の迷著たち」と銘打って様々な本への批判がされていた。
ここまで言わなくてもいいのにというくらい。まあこのスタンスが著者の良い所だとも
言えるので、続けていってもらいたいものだ。

偽善系―やつらはヘンだ!偽善系―やつらはヘンだ!
日垣 隆

文藝春秋 2000-09
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