統計で勝つ

 タイトルや表紙からはなんだか取っ付きにくい印象を受けたが、読んでみると統計を用いた
情報操作について面白おかしく書いていた。混じりけのない純粋な石鹸と言われるよりも、
99.44%純粋ですといわれた方がなぜか信頼できてしまうのは今でも変わらないのではないだろうか。
これを著者は以下の3点のおかげだとしている。

  1. 極めて正確である
  2. 比較できるような基準を示さない
  3. 概念の定義を曖昧なままにする

そのほかにはグラフで誤魔化す方法など、古典的だが今でも十分に通用するような内容まで
あって楽しめた。縦軸・横軸の取り方や累積グラフなんかは工夫次第でなんとでもなりそうだ。

統計で勝つ―不確実性の克服統計で勝つ―不確実性の克服
リチャード P.ラニヨン 高木 秀玄

講談社 1979-01
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