住まい方の思想
22年前の新書。少し古いのはしょうがないとして、基本的な考え方というのは
現在になっても変わっていない。「演出」、「実践」と併せて3部作になっている?
ぼくたちの生を支えているのは、決して"絶対必要なもの"ばかりではない。それは実に多くの"なくてもすむもの"に支えられている。ぼくたちが何気なく過ごしているごく普通の生活を維持していくだけでも、よく考えれば、なくても済むものが、実にたくさん使われているのだ。
という具体例にいちごをつぶすスプーンや湯豆腐をすくうレンゲがあげられていた。
確かにうちにもないが、実家にはあった。湯豆腐をする家ならあのレンゲがあると嬉しい。
他に考えてみると、メロンを食べるスプーンやカニをとるやつ、夏みかんをむくのに
使うナイフなど結構色々ありそう。夏みかんをむくナイフは東急ハンズで最近買おうと
悩んだのであるが、4種類のうちどれも似たり寄ったりでいかにもこれは簡単にむける
と思わせてくれるものがなかったため、購入を見送った次第である。
住まい方の思想―私の場をいかにつくるか 渡辺 武信 中央公論新社 1983-01 |