映画化

 姑獲鳥の夏が映画化された。6年前にある人から薦められて半額で譲って
もらったのがこの本である。最初はほんとに面白いかな、少し厚めだがどうだろうかと
いうのが率直な感想であった。当時の私は本は読んでいたが、ある程度自分が読んだ
ことのある著者のものばかりであえて異なるジャンルというか著者には手を出して
いなかった。最初はなんだか古めかしいというか回りくどい内容と思いつつ、
気が付くとすっかりこの昭和20年代に入っていた。事件を解決するというよりも
中盤にある禅問答のようなやり取りがたまらなく面白い。
 そんなわけで文庫化された作品を次々と読み漁っただけに留まらず、何人かにも
京極夏彦を薦めたし、大体好きになっているようだ。今回の映画化された作品については
観に行くかどうかわからない。かなり大々的に売り出していることで本屋でも
面白いことを発見した。姑獲鳥の夏が分冊化されている。愛好家からすると姑獲鳥は
大して厚くないのに。これは一般の人に読んでもらうために分けたのだろうけど
京極夏彦のこだわりというか信念でわけるところがないからわけられないといったはず
なのでこのあたりはどうやってクリアしたのか知りたいものである。多分どうしても
というならここにしますとか言って決めてるのかな。。

http://www.herald.co.jp/official/ubume/index.shtml